オーストラリア学会 - Australian Studies Association of Japan

 

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公演『カウラの班長会議』のご案内

(13/02/24)

1982 年12 月に創立した燐光群は、昨年末で創立30 周年を迎えることになりました。今年一年は、「創立30 周年記念シリーズ」として、これまで以上に意欲的な創作活動を行って参ります。『カウラの班長会議』は、オーストラリア演劇界と親交のある坂手洋二が8 年前からカウラに取材し書き下ろし、演出します。
『だるまさんがころんだ』『上演されなかった「三人姉妹」』等に出演したJohn Oglevee(ジョン・オグルビー)、Benjamin Beardsley(ベンジャミン・ビアズリイ)、円城寺あやらを迎え、公募オーディションを実施。選抜された俳優陣を加えた大作です。

第二次世界大戦中のオーストラリア、ニューサウスウェールズ州、カウラにある連合軍の捕虜収容所。そこには、捕虜になった日本兵隊約4,000 名が収容されていた。 1944 年8 月5 日、日本兵捕虜脱走事件が起きる。捕虜脱走事件としては、史上最多(545 名以上)と見られる。死者数235 名、日本人負傷者数108 名。 日本兵たちは決行前、「班長会議」と呼ばれるミーティングで、脱走計画を決行するか否か、多数決で投票を行った。日本人捕虜は捕虜の人権を認めるジュネーヴ条約を理解しておらず、当時の日本軍・日本人社会の「 生きて虜囚の辱めを受けず(戦陣訓)」という捕虜を不名誉とする考え方が強かった......。

本作は、「カウラ事件」を映画化しようとする現代の映画学校の女性たちの姿を通じて、「いま」の私達を照らし出します。『天皇と接吻』(1999)に続く、「映画」と「歴史」の交錯する演劇。過去と現在に通底する日本社会の性質に鋭く迫ります。過去に例のない手法で、演劇的な仕掛けを駆使し、新たな表現に向かいます。

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